2018年にツイッターに「レンタルなんもしない人のサービスを始めます」と書き込んで話題になった人、「なんもしない人」。彼はサービスを始めて1年、依頼が絶えたことがないそうです。
現在も1日2,3件の依頼をこなしているそうで、1年間の依頼は1000件を超えています。
では、なぜ人々の「なんもしない人」をレンタルするのか?その秘密を紹介していきましょう。
「なんもしない人」を考案、実行しているのは?
ユニークなサービスの提供をツイッターで呟き、今やテレビやラジオ、雑誌にも特集を組まれる存在となったのは、大阪出身の男性です。
名前は森本祥司さん、2019年で36歳になる方で、既婚者であり1歳になる息子さんもいるそうです。
彼は大阪で最も偏差値が高い国立大学、大阪大学の大学院を卒業後、Z会で教材を作る仕事を3年ほどこなしていました。しかし多忙なこと、人間関係などに疲れたこともあり退社します。
その後も転職をしますが中々続かず、「僕は仕事に向いていない。なんもしない人になろう」と考えたそうです。
それを実行してしまうところがすごいですが、サービスは基本的に無料であっても妻子とちゃんと生活を出来ているところがすごいですよね。
「なんもしない人」は元々ライターでしたので、サービスを始めてからこれについての本も書いています。合計3冊あるその本の印税や、テレビ出演などの報酬で収入を作っています。
今まで受けてきた依頼は?
では具体的に、「なんもしない人」はどんなサービスを今までしてきたのかを紹介します。
- 自分に関わる裁判の傍聴席に座って欲しい
- 引っ越しをする時に見送って欲しい
- ピアノの練習をしている間、居て欲しい
- 子連れでの電車移動に不安があるので同行してほしい
- 男一人では入りにくいスウィーツショップに同行してほしい
- 自分の周囲にいて、体臭を確認してほしい
などがあったそうです。これらから、ご本人は自分のサービスを利用していく人が増えている理由を推察しています。
電車で横に座ったりカフェで真後ろに座ったりしてくさいかどうか教えてほしいとの依頼。おなら恐怖症という心身症を患ってて人が周りにいる場では常に「くさいのではないか」と不安とのこと。緊張状態が必要なので家族や友人には頼めないらしい。感じたにおいをそのまま伝えたらスッキリ晴れ晴れしてた pic.twitter.com/fZtcvjqnuN
— レンタルなんもしない人 (@morimotoshoji) September 4, 2019
なぜ依頼が絶えないのか?
なんもしない人のサービスを利用したいと思っている人は、「確実に敵ではない人が1人いる」という心強さを求めているのではないか、と本人は語っています。
人は嬉しい時に喜んでくれる、悲しい時に同じような表情になる、そんな人が横にるだけでストレスが軽減される効果があるそうです。
ですから、「なんもしない人」のレンタルサービスでは感情の共有・安心感を求められているのではないか、と考えられます。
つまり人の心の隙間を、「なんもしない人」が少し埋めている、ということですよね。
依頼するには?
『レンタルなんもしない人』というサービスを始めます。1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所とりなど、ただ1人分の人間の存在だけが必要なシーンでご利用ください。
国分寺駅からの交通費と飲食代だけ(かかれば)もらいます。ごく簡単なうけこたえ以外なんもできかねます。— レンタルなんもしない人 (@morimotoshoji) June 3, 2018
「レンタルなんもしない人」へ依頼したい方は、ツイッターのダイレクトメールで依頼しましょう。
ただし、彼は自分の好きなことしかやらないと決めているので、嫌だな、と思った場合はあっさり断られます。
ツイッターで断った画面のスクショがありますが、そこでは「受験勉強の応援をしてほしい」という依頼に対し、「めんどうくさいのでお断りします」と返しています。
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