900年の伝統を変更!?カトリック教会で今起きていることとは。
世界三大宗教に数えられ、世界中に膨大な数の信者を抱えるキリスト教ですが、カトリックとプロテスタントという2つの大きなグループに分かれています。
カトリックとプロテスタントの違いといえば、「司祭か神父」「聖書か十字架」「革新か伝統」といったものがあります。
今回、約12億人の信徒を抱えているローマ・カトリック教会にて、大きな伝統が変わっていく様がニュースになり、話題となっていますね。
カトリック 伝統 変更 司祭は独身男性のみ!
現在まで、カトリック教会では「司祭」となれるのは独身の男性のみ、と決められていました。それが「伝統」だからですね。
これは12世紀に開かれた公の会議にて、それまでは認められていた司祭の結婚が禁止されてから、900年ほどずっと守られてきたルールでした。
ところが今回、その伝統が変えられようとしています。その理由は、司祭のなり手がない、という現状打破のためでした。
要するに、主にアマゾンの奥地など、地域によっては独身男性の信徒が少ないところもあり、司祭になれる資格がある男性が少なくなっているから、ということです。
既婚男性もOKにしてくれないと、司祭が村からいなくなってしまうという土地があるのです。
ミサなどが出来ないと教会としての役割も果たせません。
地球全体でみると人口そのものは増えているのですが、いたるところで人間の過不足が酷くなってきていますね。
更にキリスト教では、司祭の妻帯を不許可として以来、性犯罪が増えてしまった、という隠したい事実があると言われています。
犯罪を捜査したら司祭にいきついた、という不名誉な事件が起きたことは数知れずだそうです。
それもあって、やはり妻帯を許可しようとなったのだという考えもあります。
カトリック 伝統 変更2019年10月26日に採択!
司祭のなり手がおらず、コミュニティとしてどんどんやせ細っていくのであれば、宗教としての体面も保つことが出来ません。
ですから10月26日に採択された最終文書にて、「適切な訓練を受けた、教会のコミュニティーで認められた人」なら、既婚男性でもミサなどの儀式をしても良い、と認められることになりました。
現在ローマ法王としてキリスト教における最高位の人であるのは、フランシスコ1世です。彼は「改革」をよく口にする方としても有名ですので、これぞ「改革」の1つとなるわけです。
とはいえ前述したように、正しくは、900年前までは認められていた司祭の「結婚をする権利」を復活させるだけ、という見方もあります。
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